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改めて、東京大学学部入学式 祝辞を振り返る

こんにちは

うえだみなみ乳児院パーマネンシ―チームです♪

 

 5/4にNHK「最後の講義」という番組の再放送で、社会学者上野千鶴子さんが講義をされておられるのを拝見ました。上野さんと言えば、平成31年度東京大学学部入学式の祝辞は、多くのメディアに取り上げられ大変話題となりました。NHKの番組を観て、改めてその祝辞を振り返ってみたいと思いました。(お時間のある方はお付き合いください♪)

祝辞"あなたたちはがんばれば報われる、と思ってここまで来たはずです。ですが、冒頭で不正入試に触れたとおり、がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。そしてがんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。(中略)世の中には、がんばっても報われないひと、がんばろうにもがんばれないひと、がんばりすぎて心と体をこわしたひと...たちがいます。がんばる前から、「しょせんおまえなんか」「どうせわたしなんて」とがんばる意欲をくじかれるひとたちもいます。(中略)フェミニズムはけっして女も男のようにふるまいたいとか、弱者が強者になりたいという思想ではありません。フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です"

一昔前は、日本でも女性であるというだけで、学ぶ機会が制限されていました。かく言う私も、高校卒業時に「女の子に学問は必要ない」と親から言われたひとりです(;^_^A

すべてとは言いませんが、社会の雰囲気や生まれ育った環境が、個人に与える影響はとても大きなものだと思います。社会的に弱い立場に置かれ、様々な背景がある中で、子どもに適切に関わることができない家族もいるかもしれません。また子どもたちにとって、生まれた環境や養育者からの影響は人生を大きく左右するかもしれません。

さて、NHKの番組の中で上野さんは「ハッピーな介護者でなければ、ハッピーな介護はできない。ハッピーでない介護者のアンハッピーのしわ寄せは、必ず弱者、要介護者や子どもに必ずしわ寄せがいく。」ともおっしゃられていました。子育て家族に置き換えて考えると、「ハッピーな養育者でなければハッピーな子育てはできない」となります。

今の日本は子育てしやすい社会でしょうか?

すべての子どもがフェアなスタートをきれる社会でしょうか?
様々な家族のかたちが社会の中で認められ、支えられているでしょうか?

世の中の様々な問題は、個人の問題なのでしょうか?

 

更に番組の最後には「こんな世の中にしてごめんなさいと言わなくてすむ社会を手渡したい」「弱者になっても安心できる社会をつくる。これが私たちの目的なのではないか。」とお話しされていました。

 

私たちは、日本の未来に・・・子どもたちに何を残せるでしょうか・・・

 

本院では、中高生対象の出張授業を今年度から本格的に始めました。子どもたちに「子どもの権利が保障され、安心して子どもが暮らせる社会とは?」「人生における性・妊娠・出産・子育てとは?」ということを考えてもらう授業内容です。

未来の社会を創っていく主体者である子どもたちに今の社会を知ってもらうことは、これからのよりよい社会を創っていくためのひとつのきっかけとなると考えたからです。上野さんの言葉を借りるなら、私たちなりの<よりよい未来のための手渡し方>です。

 

祝辞の最後になります。"あなた方を待ち受けているのは、これまでのセオリーが当てはまらない、予測不可能な未知の世界です。これまであなた方は正解のある知を求めてきました。これからあなた方を待っているのは、正解のない問いに満ちた世界です。学内に多様性がなぜ必要かと言えば、新しい価値とはシステムとシステムのあいだ、異文化が摩擦するところに生まれるからです。学内にとどまる必要はありません。(後略)"

 

本院は、子どもの権利が守られる社会、子どもが安心して家庭で暮らせる社会の実現を目指しています。そのためには多様性を包括していくことが不可欠です。異文化の出現は、摩擦を生むかもしれません。しかし、日本における新しい子ども家庭福祉の価値を生み出すためは必要なことだとも思っています。

 

上野さんのメッセージに心動かされた日でした。

長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました(*^^*)

 

上野千鶴子さんの東京大学祝辞の全文はこちらから♪ ぜひご覧ください。

https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/about/president/b_message31_03.html

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